小紅書(RED)の企業アカウントは、認証バッジによる信頼性向上や広告出稿、詳細なデータ分析が利用できる本格的なビジネス運用向けのアカウントです。
作成には中国語での申請書類の提出や600元/年の審査費用が必要となるため、事前準備の有無が成功の鍵を握ります。
本記事では、小紅書(RED)企業アカウントの作り方や登録手順、運用のコツ、日本企業の活用事例まで初心者向けに解説します。
中国市場への本格進出やインバウンド集客の強化を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
小紅書(RED)の企業アカウントとは|個人アカウントとの違い
小紅書(RED)の企業アカウントとは、企業が公式に運営していることを示す認証バッジが付与されたアカウントです。
「専業号(プロアカウント)」とも呼ばれ、無料で開設できる個人アカウントとは明確に異なる機能と権限が付与されます。
ここではまず、企業アカウントの位置づけと個人アカウントとの違い、開設するメリットを整理していきます。
自社が企業アカウントを開設すべきかどうかを判断する材料として活用してください。
企業アカウント(専業号)の概要
小紅書の企業アカウントは、企業や法人が公式の発信主体として運用するための認証アカウントです。
開設にあたって企業情報の審査が行われ、通過すると認証バッジが付与される仕組みになっています。
認証バッジによる信頼性の向上に加え、広告の出稿、投稿データの分析、アプリ内での店舗開設など、ビジネス向けの機能を幅広く利用できる点が大きな特徴です。
トヨタ、資生堂、ANESSA、LUMINEなど、中国市場を重視する大手日本企業の多くが企業アカウントを保有しています。
個人アカウントと企業アカウントの違い
個人アカウントと企業アカウントの最大の違いは、利用できる機能の範囲にあります。
個人アカウントは無料で誰でも開設できますが、広告出稿やデータ分析、店舗開設といったビジネス向けの機能は使えません。
一方の企業アカウントは、申請・審査を経て開設する必要があるものの、認証バッジ・データ分析・広告配信・店舗運営・キャンペーン機能などを幅広く利用できます。
つまり、情報発信のみなら個人アカウント、集客や販売まで視野に入れるなら企業アカウントという住み分けになります。
企業アカウントの3つのタイプと選び方
小紅書の企業アカウントには、目的に応じて選べる3つのタイプがあります。
企業アカウントのみ
「企業アカウントのみ」は、認証バッジの取得やデータ分析、公式情報の発信ができる基本タイプです。
中国現地法人がなくても海外企業が単独で申請できるため、まずは情報発信やブランディングから始めたい企業に向いています。
企業アカウント+広告アカウント
「企業アカウント+広告アカウント」は、基本機能に加えてインフィード広告などの配信が可能になるタイプです。
より多くのユーザーへリーチを広げたい企業に適していますが、開設には中国現地法人が必要となります。
企業アカウント+店舗
「企業アカウント+店舗」は、アプリ内にECショップを開設し、投稿から直接商品を販売できるタイプです。
越境ECで中国市場へ本格的に販売したい企業向けですが、こちらも中国現地法人が必須です。
| タイプ | 主な機能 | 中国現地法人 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 企業アカウントのみ | 認証バッジ・データ分析・公式情報の発信 | 不要 | 情報発信やブランディングから始めたい企業 |
| 企業アカウント+広告アカウント | 上記+インフィード広告などの配信 | 必要 | リーチを広げたい企業 |
| 企業アカウント+店舗 | 上記+アプリ内ECショップの運営 | 必要 | 越境ECで販売まで行いたい企業 |
中国現地法人を持たない日本企業の多くは、まず「企業アカウントのみ」で開設し、情報発信やインバウンド集客から始めるのが現実的な選択肢になります。
企業アカウントを開設するメリット
企業アカウントを開設する最大のメリットは、認証バッジによる信頼性の獲得です。
SNSでは第三者によるなりすましアカウントが作成されるケースもあるため、認証バッジは公式アカウントであることを示す目印となります。
加えて、PV数・訪問者属性・エンゲージメント率などの詳細データを分析できる点も大きな強みです。
ブランド関連投稿のタグ付け、専用誘導枠の設置、内部広告出稿など、運用上の機能面でも個人アカウントを大きく上回ります。
小紅書(RED)の企業アカウント登録に必要な書類
小紅書(RED)の企業アカウント登録には、複数の書類の準備が欠かせません。
提出する会社謄本などは、中国語版に加えて英語版の翻訳も求められます。
ここでは、登録時に必要となる書類について詳しく整理しました。
- 登記事項証明書(中国語版・英語版 各2部/実印の押印あり)
- 登記簿謄本・抄本(中国語版・英語版 各2部/実印の押印あり)
- 商標登録証(中国国内で商標登録がある場合のみ)
- 小紅書専業号申請函(中国語で記入・実印の押印あり)
- 運用担当者情報(氏名/パスポート情報/携帯番号/メールアドレス/WeChat ID)
- 請求書の送付先メールアドレス
- 認証費用 600元のお支払い手段
法人登記書類と翻訳要件
企業アカウント登録で最も重要なのが、法人登記関連の書類です。
具体的には、会社の登記事項証明書および登記簿謄本・抄本が基本の必要書類です。
これらの書類は中国語版・英語版に翻訳し、それぞれ2部ずつ用意します。翻訳した資料には、すべて社判(実印)の押印が必要です。
なお、中国国内で商標登録している商品がある場合は「商標登録証」も提出します。日本で商標登録をしている場合でも、中国での登録がなければ提出は不要です。
担当者情報と認証書類
申請時には、アカウントを実際に運用する担当者の情報を提出します。
具体的には、運用担当者の氏名、パスポート情報、携帯番号、メールアドレス、WeChat ID、請求書の送付先メールアドレスなどです。
加えて「小紅書専業号申請函(小红书专业号申请函)」という公式の申請書も必要になります。
申請書には運用担当者の情報を中国語で記入し、会社の実印を押して提出します。
申請書は、小紅書のビジネスアカウント管理画面(pro.xiaohongshu.com)から企業認証の申請に進み、海外企業を選択すると、必要書類一覧の中にダウンロードリンクが表示されます。
小紅書(RED)の企業アカウントの作り方|4ステップで解説
小紅書(RED)の企業アカウントの作り方は、大まかに4つのステップで進めていきます。
事前に必要書類を揃えておくことで、スムーズに登録から認証完了まで到達できます。
ここでは、具体的な作成手順と各ステップで押さえておきたいポイントを解説します。
ステップ1|個人アカウントを開設する
企業アカウントを作るには、まず個人アカウントの開設が前提となります。
App StoreまたはGoogle Playから「rednote」「小紅書」「Xiaohongshu」のいずれかで検索し、アプリをインストールします。
アプリを起動して電話番号認証で個人アカウントを開設することで、企業アカウントの申請に進める準備が整います。
日本の電話番号でも問題なく登録可能で、SMSで届く認証コードを入力する流れとなります。
ステップ2|必要書類を準備する
個人アカウント開設後、企業認証に必要な書類を準備します。
提出書類は中国語での作成が必須となり、登記事項証明書などは翻訳した版を用意する必要があります。
また、認証申請書には会社の実印(公印)の押印が必要です。電子印鑑や契約印は認められないため、注意しましょう。
書類不備や翻訳ミスは審査の長期化や落選の原因となるため、ネイティブによるチェックを通す体制が望ましいでしょう。
ステップ3|企業認証を申請する
書類が整ったら、アプリまたはパソコン(pro.xiaohongshu.com)から企業認証の申請を行います。
申請画面で、先ほど紹介した3つのタイプから自社に合うものを選択してください。
中国現地法人を持たない場合は「企業アカウントのみ」を選ぶことで、海外企業でも単独で申請が可能です。
ステップ4|認証費用600元(約12,000円)を支払う
申請内容を確認後、認証費用600元(約12,000円)を支払い、審査を待ちます。
円換算額は為替レートによって変動します。認証の有効期間は1年間で、継続する場合は年次審査が必要です。
審査期間は申請内容や修正対応の有無によって異なります。witheraが日本企業の企業認証を支援したケースでは、申請から認証取得まで2週間〜1ヶ月程度かかっています。
日本企業の小紅書(RED)企業アカウント運用事例
すでに多くの日本企業が小紅書(RED)企業アカウントを開設し、中国市場での集客成果を上げています。
具体的な運用事例を知ることで、自社での活用イメージや投資対効果の目安を掴むことができます。
ここでは大手企業から地方の中小事業者まで、3つの代表的な事例を紹介します。
業種や予算規模の異なる事例から、自社に応用できるヒントを見つけてみてください。
LUMINEなどの大手日本企業の活用
トヨタや資生堂、ANESSA、LUMINEなど、中国市場を重視する大手日本企業の多くが小紅書の企業アカウントを運用しています。
これらの企業は認証バッジを取得し、ブランドストーリーや新商品情報を継続的に発信する運用体制を構築しています。
たとえばLUMINEは「日本のファッション体験」を切り口にした発信で、中国人女性ユーザーから高いエンゲージメントを獲得しています。
業界をリードする企業が参入していること自体が、中国マーケティングにおける小紅書の重要性を物語っています。
西日本鉄道|投稿1本で1日20〜30件の予約問い合わせ
西日本鉄道が運営する観光列車に乗車した際の動画を、福岡県観光連盟のRED公式アカウントに投稿した事例があります。
投稿直後にはRED経由で1日20〜30件の予約問い合わせがあり、投稿から4ヶ月が経過した時点でも、同じ投稿から週3〜4件の問い合わせが続いています。
和歌山県のリゾート宿泊施設|月12万円で3ヶ月150万円売上
和歌山県内のリゾート宿泊施設では、月額12万円の広告施策を小紅書で実施しました。
その結果、3ヶ月で150万円の宿泊売上を達成し、投資対効果が4倍を超える成果を上げています。
上記2事例の参考:福岡県中小企業振興センター「ビジネスサポートふくおか vol.280|海外駐在員レポート No.279」
小紅書(RED)企業アカウントの運用で成果を出す5つのコツ
小紅書(RED)企業アカウントを開設しても、運用の質次第で成果は大きく異なります。
中国人ユーザーの嗜好や小紅書(RED)のアルゴリズムを理解し、戦略的な運用を行うことが成功の鍵です。
ここでは企業アカウントの運用で押さえておきたい5つのコツを整理します。
これらをバランス良く実践することで、効果的な情報発信と集客が実現できます。
投稿は体験談ベースで設計する
小紅書のユーザーは広告色の強い投稿を嫌う傾向があり、体験談ベースの自然な発信が効果的です。
商品スペックを並べるよりも、「実際に使ってみた感想」「リアルな利用シーン」をストーリーとして伝えることで、読者の共感や保存数につながりやすくなります。
人気を集めている中国人インフルエンサーの投稿を参考にしながら、自社ブランドならではの個性を活かした発信スタイルを確立しましょう。
中国独自の禁止表現やガイドラインを遵守する
REDを運用する際には、禁止表現や規制ワードなど、中国のガイドラインに沿った運用が必要です。
「最高」「絶対」「100%」「即効」「美白」など断定や誇大に映る表現は使用不可です。
医療・美容・健康食品などの規制業種では特に慎重な投稿設計が求められるため、事前のチェック体制が欠かせません。
また、WeChatや電話番号など外部誘導を促す情報の記載も禁止されているため 、違反するとアカウント凍結のリスクがあります。
ハッシュタグと検索キーワードを設計する
小紅書では検索流入が大きな比重を占めるため、ハッシュタグと検索キーワードの設計が重要です。
ターゲット層が検索しそうなキーワードをタイトルや本文に自然に組み込むことで、リーチを最大化できます。
関連性の高いハッシュタグを複数組み合わせることで、より幅広いユーザーへ届く可能性が高まります。
人気のハッシュタグだけでなく、ジャンル特化のハッシュタグも活用してニッチ層への訴求を狙う戦略が有効です。
効果測定とPDCAサイクルの構築をする
企業アカウントの強みである詳細データ分析を活かし、効果測定とPDCAサイクルを回すことが成果の鍵です。
表示回数・いいね・保存・コメント・シェア数を継続的に分析し、どの投稿がどんな反応を得たかを可視化します。
特に「保存数」は購買意欲の指標として小紅書で重視されるため、注視すべきKPIとなります。
データに基づいた改善を重ねることで、投稿を重ねるごとに費用対効果の高い運用が実現できます。
KOL・KOCとの連携で拡散力を高める
企業アカウント単体での発信に加え、KOL(インフルエンサー)やKOC(一般消費者発信者)との連携が拡散力を大きく高めます。
KOLの投稿で写真の綺麗なものは2次使用許可を得て、自社アカウントにも転載することで効率的にコンテンツを充実させられます。
KOC複数人の同時起用は、リアルな口コミの広がりを演出し、信頼性の高いブランド認知を構築できます。
企業アカウントをハブとして、外部発信者と連携する立体的な運用設計が、成果を最大化する基本戦略です。
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小紅書 企業アカウント|作り方・登録・運用のまとめ
- 企業アカウントは認証バッジ・データ分析・広告配信などビジネス機能が充実
- 作り方は個人アカウント開設→必要書類準備→企業認証申請の3ステップ
- 必要書類は法人登記関連と担当者情報、認証費用は600元/年で審査落ちでも返金なし
- トヨタ・資生堂・西日本鉄道など日本企業の運用事例も豊富で成果実績あり
- 運用成功のコツは体験談ベース投稿・ガイドライン遵守・データ分析・KOL連携など5つ
本記事では、小紅書企業アカウントの作り方や登録手順、必要書類、運用のコツ、日本企業の活用事例まで解説しました。
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